声優の楠木ともりさんが難病により、声優業を縮小させる意向を発表しました。
楠木ともりさんと言えば、大人気アニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の優木せつ菜・中川菜々役の声を担当していた声優さんです。
最近では「チェンソーマン」のマキマ役の声も担当していました。
楠木ともりさんの難病は指定難病に認定されている「エーラス・ダンロス症候群(関節型)」というものです。
一体どんな病気なのか、そして最近の楠木ともりさんの様子との関係性や今後の活動についてもまとめています。
楠木ともりの難病とは?
楠木ともりさんに発覚した「エーラス・ダンロス症候群(関節型)」は、楠木ともりさんの所属事務所が公式に発表したものです。
その後、通院を重ね、検診を進めた結果、2022年9月、遺伝性疾患「エーラス・ダンロス症候群(関節型)」との診断を受けるに至りました。
上記に伴い、医師からは現状、快方の見込みは低く、身体的負荷によっては進行も起こりうる疾患であるため、引き続き、身体に過度に負荷のかかる運動は控えること、とのお話をいただいております。
引用元:https://www.sma.co.jp/s/sma/news/detail/100216?ima=0000#/
所属事務所のソニーミュージックアーティスツの発表では、遺伝性疾患と書かれていますが、一体どのような病気なのでしょうか?
「難病情報センター」のサイトの情報によると、エーラス・ダンロス症候群(関節型)は指定難病168に指定されており、かなり細かく症状について書かれていました。
エーラス・ダンロス症候群(Ehlers-Danlos syndrome:EDS)は、皮膚、関節、血管など全身的な結合組織の脆弱性に基づく遺伝性疾患である。その原因と症状から、6つの主病型(古典型、関節型、血管型、後側彎型、多発関節弛緩型、皮膚脆弱型)に分類されており、全病型を合わせた推定頻度は約1/5,000人とされている。さらに、最近、難治性疾患克服研究事業研究班において見出し、疾患概念を確立した「D4ST1欠損に基づくEDS(DDEDS)」を含め、新たな病型が発見されている。
コラーゲン分子又はコラーゲン成熟過程に関与する酵素の遺伝子変異に基づく。古典型はV型コラーゲン(COL5A1、COL5A2)遺伝子変異により、血管型EDSはIII型コラーゲン(COL3A1)遺伝子変異より、後側彎型EDSはコラーゲン修飾酵素リジルヒドロキシラーゼ(PLOD)遺伝子変異により、多発関節弛緩型EDSはI型コラーゲン(COL1A1、COL1A2)遺伝子変異により、皮膚脆弱型はプロコラーゲンI N-プロテイナーゼ(ADAMTS2)遺伝子変異により、DDEDSはCHST14遺伝子変異により発症する。しかし、それぞれの遺伝子変異がどのような機序で多系統の合併症を引き起こすのか、治療につながる詳細な病態は不明である。
関節型EDSにおいては、関節の脆弱性が中心(脱臼・亜脱臼、慢性疼痛)である。
関節型EDSにおいては、関節を保護するリハビリテーションや補装具の使用、また疼痛緩和のための鎮痛薬の投与を行う。
関節型EDSでは、時に進行性の全身関節弛緩による運動機能障害、反復性脱臼、難治性疼痛、自律神経失調症、過敏性腸炎症状、慢性呼吸不全により、著しいQOLの低下を伴う(車椅子、寝たきり)。
欧米の大規模調査では、20歳までに25%が、40歳までに80%が生命に関わる重大な合併症を生じ、死亡年齢の中央値は48歳である。
引用元:https://www.nanbyou.or.jp/entry/4802(※一部抜粋)
少し難しいので要約すると、
- エーラス・ダンロス症候群は6つのパターン(古典型、関節型、血管型、後側彎型、多発関節弛緩型、皮膚脆弱型)がある遺伝性疾患
- 遺伝子の突然変異によって発症するが、詳しいことは分かっていない
- 関節型は関節の脱臼など、関節にまつわる症状を発症する
- 20歳までに25%が、40歳までに80%が生命に関わる重大な合併症を生じる
ということが書かれています。
楠木ともりさんは関節型ですので、やはり関節系に症状が出やすいようです。
所属事務所の発表では、楠木ともりさんの症状についてこのようなことも書かれていました。
2017年のデビュー以来、様々な活動を重ねてまいりましたが、2021年春頃より身体に痛み・痺れを伴う症状が生じたため、医師の診察を受けるに至りました。
引用元:https://www.sma.co.jp/s/sma/news/detail/100216?ima=0000#/
楠木ともりさんが本格デビューしたのは2017年で、それから2021年に体の異変を感じるまでに4年ほどということになります。
痛みだけでなく、痺れるような感覚まであるんですね…。
そして楠木ともりさんについては、以前からファンの間で心配されていたことがあります。
楠木ともりの以前からの不調と難病との関係はある?
楠木ともりさんの様子については、以前から気になるファンもいたようです。
「ヤフー知恵袋」ではこのような指摘もされていました。
声優・楠木ともりさん、容態去年より悪くなっているのでしょうか?
ニジガクのライブ、シャッフルも3rdも制限はされていましたが、最低限出演できていました。
でもカウントダウンラブライブや今年4thはまともに出演出来たのは一曲だけでした。
そして昨日のニジガク特番ではジェスチャーゲーム中も参加していないのが目立ちます。
アフレコの時って結構立ちますけど、それすらままならないのでしょうか?(座ってアフレコしてるとか?)
引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13259423158?fr=sc_dr&__ysp=5qWg5pyo44Go44KC44KK
こちらは2022年3月8日頃に投稿されている質問ですが、他のコメントでも「明らかに容態が悪くなっているとしか思えない」という心配の声があったようです。
楠木ともりさんが2021年頃に医師の診断を受けた際の状況が、こちらです。
その際、医師からは、生来の体質により大きな動きを伴う運動を行うと疼痛の生じやすい状態にあるとの診断を受けており、以降、自身の活動、及び、参加するすべてのコンテンツでの稼働におきまして、大きな動きを必要とするダンス等、身体的負荷が生じると思われる動作に関しましては差し控えさせていただいておりました。
引用元:https://www.sma.co.jp/s/sma/news/detail/100216?ima=0000#/
つまり知恵袋で質問されていた時のイベントでは、すでにダンスなどの大きな動きはかなり制限されていたとみられます。
ただ、アフレコも見た目では動いていませんが、感情を込めて演じるのでかなり体力を使う行為です。
イベントのジェスチャーゲームというのも、ゲームとはいえ一応お仕事ですから、かなり神経を使うはずです。
以前から懸念されていた楠木ともりさんの不調は、恐らく今回の難病の症状と関係が高いとみられます。
楠木ともりの今後の活動は?
楠木ともりさんはラブライブの声優を降りることとなりましたが、今後、声優業自体も引退せざるを得なくなってしまうのでしょうか?
楠木ともりさんの所属事務所の発表では、今後の活動について書かれています。
弊社といたしましては、今後も自身の活動、及び、参加するすべてのコンテンツでの稼働において、診断に基づいた対応を施し、楠木ともりの健康管理に努めてまいります。
応援してくださる皆さま、並びに関係各位にはご心配とご迷惑をおかけいたしますが、何卒、ご理解を賜り、温かくお見守りいただけますと幸いです。
引用元:https://www.sma.co.jp/s/sma/news/detail/100216?ima=0000#/
この発表によると、楠木ともりさんはすぐに引退、という可能性は低そうです。
ただ、医師の診断に基づいた活動スケジュールとなる模様なので、当分は露出がかなり控えめになる模様ですね…。
事務所も「温かく見守ってほしい」と述べているので、いま私たちにできることは、楠木ともりさんの体調を優先に考えてあげることかもしれません。
楠木ともりさんの素敵な声が、そのうちまた聞けるようになることを願うばかりです。