気象学者の真鍋淑郎(まなべ しゅくろう)さんが、ノーベル物理学賞の受賞が決定されたことが話題になっています。
真鍋淑郎さんは、二酸化炭素の濃度が高まることが地球温暖化に繋がるという気候変動予測モデルを世界に先駆けて発表した功績が称えられます。
大変おめでたいことですが、一部では真鍋淑郎さんの国籍について疑問を持つ声も広まっています。
真鍋淑郎さんは名前や見た目からして、アジア人であり、パッと見日本人な感じもします。
しかし、アメリカの国籍を取得しているため「日本人ではないのでは?」との声も出ています。
果たして真鍋淑郎さんは日本人なのか、アメリカ人なのかについてまとめています。
真鍋淑郎の国籍は日本人?
真鍋淑郎さんのプロフィールを見てみましょう。
- 名前:真鍋淑郎(まなべ しゅくろう)
- 生年月日:1931年9月21日
- 出身地: 愛媛県宇摩郡新立村(現在の四国中央市新宮町)
- 出身大学:東京大学
- 国籍:アメリカ合衆国
- 職業:気象学者
真鍋淑郎さんは、1931年に日本の愛媛県に生まれています。
そして出身大学が東京大学であるように、若い頃は日本で暮らしていました。
そんな真鍋淑郎さんがアメリカ合衆国の国籍を取得したのが1958年のことです。
真鍋淑郎さんが27歳の時ということになります。
真鍋淑郎さんは日本に生まれてからの27年間を日本で過ごしていることは事実です。
そして家系的に見てもハーフではなく、いわゆる“純ジャパ(=純粋な日本人)”と呼ばれる日本人とも言えます。
今回のノーベル物理学賞の発表では、いくつかのメディアが“日本の誇り”として紹介しています。
日本のノーベル物理学賞の受賞者は、2015年の梶田隆章さん以来、12人目です。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/6a5403079b6cad7e92ce3d11867abaff31efc141
真鍋淑郎さんについて確かに言えることは、
- 出生は日本である
- 第一言語は日本語である
- 27年間日本で生活していた(東京大学まで出ている)
ということです。
しかし、今回のノーベル物理学賞を受賞したタイミングでは、国籍はアメリカ合衆国となっています。
この手柄を日本人カウントとするのはいかがなものかという意見が相次いでいるようです。
真鍋淑郎さんはアメリカ国籍ではあるものの、日本人として大学まで出ているので、このあたりをどちらに位置付けするのかは大変難しい問題ではないでしょうか。
ただ、元々の生まれや育ち的には“日本人”だとも言えます。
真鍋淑郎の国籍はアメリカ人?
真鍋淑郎さんがアメリカ国籍を取得したのは、前項の復習にもなりますが1958年の頃です。
これは真鍋淑郎さんが27歳の時です。
そして、真鍋淑郎さんは現在90歳です。
つまり、真鍋淑郎さんが過ごしていた時間と地域をまとめると、
- 0~27歳頃(約27年間):日本
- 28歳頃~90歳現在(約62年間):アメリカ合衆国
このようになります。
つまり、真鍋淑郎さんは人生の大半をアメリカ合衆国で過ごしているのです。
これはもうほぼアメリカ人と言っても過言ではないのかもしれません。
真鍋淑郎さんは現在、アメリカ国籍を取得しているのはもちろんのこと、プリンストン大学で上級研究員を務めています。
住んでいるところがアメリカなだけ、というわけでもなく、アメリカで働いて生きているわけですから、国籍的にも暮らし的にも“アメリカ人”とも言えるわけですね。
ちなみに少し話はそれますが、真鍋淑郎さんの国籍問題で多くのコメントにあったのが「大阪なおみさんの国籍問題」でした。
大阪なおみさんは日本国籍のテニスプレイヤーですが、育ちのほとんどがアメリカのため、ほとんど日本語が話せず、マインド的にもアメリカ寄りです。
東京オリンピックで聖火ランナーとして火を灯した際にも、海外メディアが「大阪なおみは日本人なのか」という内容の記事を発表したことも話題になっていました。
国籍問題は、取得している国籍に基づくものなのか、それとも住んでいるところなのか、話せる言語なのか…非常に判断が難しい部分でもありますね。
まとめ:真鍋淑郎の国籍は結局どっち?
結局のところ、真鍋淑郎さんの国籍は日本人なのでしょうか、それともアメリカ人なのでしょうか?
結論としては、“元日本人のアメリカ人”というのがしっくりくるような気はします。
真鍋淑郎さんは、日本人として日本で生まれ、第一言語は日本語であり、日本の教育を受けて大人になっています。
ですので、ここまでは日本人です。
しかしその後はアメリカに渡り、国籍を取得してアメリカで働いて、人生の大半をアメリカで過ごしています。
ですので、アメリカ人とも言えます。
真鍋淑郎さんの人生は日本人であり、アメリカ人でもあるということになります。
ただ、国籍的な話で言うとすると、アメリカ国籍を持っているのは事実ですので、今はアメリカ人として紹介するのが最も納得がいきそうです。
ノーベル物理学賞を日本の快挙とするのか、アメリカの快挙とするのか…難しいところではありますが、純粋に今回受賞できたことはかなりおめでたいことです。
真鍋淑郎さんは90歳ですが、今後もご活躍に期待したいところですね。