Youtuberの大手事務所UUUMから、ここ最近大量にYoutuberたちが退所するという現象が起きています。
その理由はUUUMの戦略方針が大きく変わったというのが影響しているようなのですが、一体どういうことなのでしょうか?
退所したYoutuberの中には、登録者数が500万人近くにもなる人もいることからも、UUUMの本気さがうかがえます。
UUUMは「専属契約」と「ネットワーク契約」によってさらにYoutuberを分けていくようなので、専属契約とネットワーク契約の違いについてもまとめています。
UUUMからYoutuberが大量退所している理由は?
UUUMからYoutuberが大量に退所している理由は、UUUMの戦略方針変更が関係している模様です。
UUUMといえばYoutuberの大手事務所として有名な会社です。
登録者数が1000万人を超えているヒカキンさんやはじめしゃちょーさんを代表する、たくさんの人気Youtuberが所属しているのも特徴です。
そんなUUUMでは、今年に入ってからすでに80組以上ものクリエイターがプロフィールから削除されています。
UUUMは2021年10月頃に、今後の成長戦略についての動画で「インフルエンサー・ギャラクシー事業」に注力していくことを発表しました。
さらには2022年に入ってからも、1月頃に改めて成長戦略について公式サイト内でアナウンスされるなど、UUUMが本格的にこれまでの構造を変えようとしていることが伺えます。
当社が推進する、中期戦略「インフルエンサー・ギャラクシー事業」の一環として、「UUUMネットワーク」の位置づけを「ビジネスを共創する専属クリエイターを育てる場」と再定義し、機能強化等を進めております。
引用元:https://www.uuum.co.jp/2022/01/28/75557(※一部抜粋)
この、インフルエンサー・ギャラクシー事業というのが、UUUMでは「ビジネスを共創できるポテンシャルが高いクリエイター」と改めて“定義”されました。
つまり、今後UUUMがマネジメントする対象クリエイターとしては、
- 共にビジネスを創っていくことができる可能性を高く秘めているクリエイター
ということになります。(なんだか難しい…)
UUUMが10月頃に発表していた決算動画によると、今まではマネジメントが中心だった事業から、共に色んなビジネスを起こす“仲間(=対等意識)”の事業に乗り換えよう、ということが話されていました。
UUUMの発表を踏まえた上で、個人的な解釈としては
- UUUM側ときちんと話が理解しあえる人(UUUMに逆らわない人?)
- ビジネスを展開していくにあたってそれなりの反応(=収益)が得られる人気のクリエイター
このあたりのクリエイターが今後は専属マネジメント対象になる可能性があるのかなという感じです。
バズを起こせる人気なイケイケクリエイターを囲む作戦、という印象ですが、裏を返せば「この人と組んでもバズは起こせないな」と判断されたクリエイターがある意味リストラされる、という形になっている模様です。
(厳密にはネットワーク契約に切り替わるので、リストラは言い過ぎかもしれませんが)
実際にUUUMは2022年の春を目標に、現在専属契約中の約300組のクリエイターから、半数をネットワーク契約に切り換えるという方針もすでに発表しています。
「ネットワーク契約とUUUMの専属契約では何が違うの?」と思ったのでさらに調べてみると、結構な差があることが分かりました。
UUUMネットワークとUUUMの違い
どちらも「UUUM」と名前が付いていますが、実態はかなり異なります。
両者を簡単にまとめると、こんな感じ。
(最近のUUUMの動向も踏まえて作りました)
団体名 | UUUMネットワーク | UUUM株式会社 |
特徴 | UUUMの立ち上げたMCNとの契約 | UUUM所属のYoutuberになれる |
メリット | 講習会や素材がもらえる機会が多い | 仕事がもらいやすい環境 |
デメリット | UUUM所属のYoutuberではない | 数字やバズを起こすことが求められる 継続が難しくなる方向かも…? |
UUUMネットワーク
UUUMネットワークはUUUMの立ち上げたMCN(マルチチャンネルネットワーク)というものです。
このMCNは審査さえ通れば誰でも加入できるのがポイントです。
UUUMより敷居が少し低い感じがしますね。
UUUMの所属だったYoutuberがネットワーク契約になったというのは、このことかと思いますがUUUMの直属所属ではないので「UUUM所属です!」と言えないのがツラいところ…。
UUUMネットワーク契約の場合は、審査を通れば加入できてしまう手軽さから、底辺Youtuberでも入れてしまう、というイメージも持たれているようです。
しかも収益が5000円以上の人からマネジメント料が発生するので、個人でのんびりやりたいという方にはあまりオススメできないかもしれません(稼ぐことに意識が向いてしまうため)。
ただ、講習会や素材がもらえる機会があったりするので、積極的に勉強しようと思っている人にはいいかもしれません。
UUUM(専属契約)
UUUMは「UUUM株式会社」が展開しているYoutuberの事務所のことをいいます。
UUUM所属=UUUM株式会社所属のクリエイター、という位置付けです。
UUUMという大きなコネクションが最大限活かせるので、案件をもらったり、他のUUUM所属Youtuberとのコラボなど、様々なお仕事を受けることが可能です。
契約期間が2年更新となり、Youtuberの収益分から80%をYoutberに支払う、という流れです。
人気Youtuberになってくると、コンテンツの管理やマネジメントの限界が来ます。
そんな時に事務所に所属していることで、ある程度の管理を行ってくれるというメリットがあります。
あとはやはりUUUM所属と言えることで、好感度や認知度が上がるのも特徴です。
しかし、昨今のUUUMの発表により、直属Youtuberでいられるクリエイターが今後はますます厳選され、今いるクリエイターも場合によってはふるいにかけられる可能性が非常に高くなりました。
これからUUUMに所属しようと思っている方や、されている方は、継続力に磨きをかけるなどしてUUUMに長くいられるような工夫が必要となりそうです。
今後はUUUM専属所属のハードルがより上がるかも…
UUUMネットワークとUUUMの違いは結構異なることが判明しました。
両者の違いを見ていても、やはりUUUMに所属する(し続ける)には今までよりもハードルが上がりそうな感じがしますね…。
今回のUUUMの流れを受けて、すでに多くのクリエイターがネットワーク契約となっていますが、中には自ら退所を願い出るクリエイターもいるくらいです。
クリエイターとしての方向性や、UUUMの方向性が合わないと感じたクリエイターは今一度契約についてしっかりと考えておく必要がありそうです。
すでにたくさんのクリエイターがUUUM的には“精査”されている状況ですが、今後もこのような状況は続くかと思われますので、Youtubeの質というのも変わってくる気がします。
いずれにしても、これからのYoutuberはより質が求められるようになってきていそうです。