帝国劇場が再開発されることが東宝の取締役会で発表されました。
帝国劇場は“帝劇”とも呼ばれ、日本初の西洋式演劇劇場として長年親しまれている劇場です。
今ではジャニーズや宝塚などのイベントでもよく使われるので、一度は行ったことがあるという方も多いかもしれません。
そんな帝国劇場ですが、ここにきて再開発がされるということで、一体どんな内容になるのか気になったので調べてみました。
帝国劇場の再開発について分かることをまとめています。
帝国劇場の再開発の内容は?
帝国劇場の再開発の内容は、東宝の取締役会によれば
「帝国劇場」を擁する「帝劇ビル」(東京・丸の内3丁目)の再開発を決議した。竣工から約56年を経過したなどを踏まえ「この度、共同所有する公益財団法人出光美術館(以下「出光美術館」)様及び隣接する「国際ビル」を所有する三菱地所株式会社(以下「三菱地所」)様と共同し一体的に建て替えることを決定いたしました」
引用元:https://www.oricon.co.jp/news/2250839/full/
このように発表されています。
今の建物は竣工から56年経っているとのことで、半世紀以上も今の建物があるというのもすごいことですよね。
そして今回の建て替えは、
- 阪急阪神東宝グループ…帝国劇場所有&運営者
- 出光美術館(公益財団法人出光美術館)…帝国劇場の共同所有者
- 三菱地所株式会社…帝国劇場と隣接している「国際ビル」の所有者
これらの団体が連携して建て替えていく予定となっています。
気になるのが東宝の「一体的に建て替える」という言葉です。
一体的に、ということは、複数の団体が連携することを意味しているのか、それとも国際ビルなどもまとめて新たな帝国劇場と生まれ変わるのか…?
もしも国際ビルの土地も帝国劇場と化するとなると、面積も広くなるのでかなり大規模な開発となりそうですよね。
(※位置関係が分からない方は地図をご参照ください↓)
実際に今回の建て替えでは、帝国劇場が「一時的に休館する」ことがすでに決定されています。
休館するくらいの大規模な開発ということは、やはり土地が広くなるのでしょうか…?
「オリコンニュース」の記事では、今回の建て替えが東宝創立100周年に向けての成長戦略の中の一つであると書かれています。
帝劇ビルの再開発は、東宝創立100周年に向けての成長戦略「TOHO VISION 2032 東宝グループ 経営戦略」の一環ともなる。不動産関連投資と演劇事業拡大における中心的な取り組みとして位置づけ、中長期的な収益基盤の強化を目指す。また、共同事業者である三菱地所や出光美術館と共に「有楽町エリアの魅力ある街づくり」にも貢献していく。
引用元:https://www.oricon.co.jp/news/2250839/full/
東宝も100周年!すごい歴史を感じますね…。
今回の建て替えは単なる帝国劇場だけの建て替えというよりは、帝国劇場を含む有楽町エリアの新たな街づくりというテーマも兼ねているようです。
(まるでお台場のパレットタウン並みの再開発です!)
帝国劇場の今回の建て替えは、かなり大きな開発になりそうです…!
帝国劇場の建て替えスケジュールは?
帝国劇場の建て替えについての詳しいスケジュールについてはまだ発表されていません。
ですが、東宝はこれから改めてお知らせするとも発表しています。
「新ビル並びに新劇場の施設計画やスケジュール、事業計画等の詳細につきましては、決定次第、改めてお知らせいたします」
引用元:https://www.oricon.co.jp/news/2250839/full/
“新ビル”って…国際ビルのことでしょうか、やはり大きな開発になる予感がします。
東宝が述べていた内容を簡単に表にまとめてみるとこんな感じです。
帝国劇場の閉館スケジュール | 2025年(目途) |
帝国劇場の営業開始スケジュール | ??? |
今のところはこれしか情報がないのですが、再開発に伴う閉館は2025年が目途とされています。
ただ“目途”なので今後変わる可能性も高いですね。
そして気になる営業再開のスケジュールに関してはまだ発表されていない模様です。
(※帝国劇場の公式サイトも見てみましたが、再開発の話はどこにも書かれていませんでした)
参考までに、帝国劇場は過去にも建て替えを行っています。
その時の建て替え期間は、1965年~1966年の約1年でした。
今回の開発は大規模なものになることが予想されますので、もしかしたら1年以上かかるかもしれません。
新たな情報を待ちたいところです。
参考:帝国劇場の建て替えのざっくり歴史
帝国劇場は過去にも建て替えされています。
参考までに、1代目・2代目の建物の建て替えの歴史をざっくりまとめてみました。
1代目(ルネサンス様式)
- 1911年 設立
- ルネサンス様式の劇場だった
- 1923年 関東大震災による火災で焼失するも改修
- 1924年 営業再開
- 1964年 解体
2代目(ビル様式)
- 1966年 設立
- 現在のビル様式の劇場
- 2022年 再開発が発表
帝国劇場の歴史のすごさを感じる部分は、大正時代の関東大震災によって一度焼失しているという点と、上には記載しませんでしたが、戦時中は国のお偉い方たちが庁舎として利用していた時期もあったという点です。
ちなみに1代目のルネサンス様式の建物はこんな感じでした。
西洋の教会みたいでいいですね~!
今はこんな感じのビル様式です。
こちらも厳かな感じがしてかっこいいです。
様々な歴史を感じさせる帝国劇場ですが、今回の大規模開発によって3代目が生まれるのか、それとも新生2代目となるのか、注目が楽しみですね。