年の瀬に発表される「今年の漢字」が2022年も発表されました。
今年は「戦」という字で、2001年ぶりの二度目の選出となりました。
(2001年にはアメリカで同時多発テロ事件があったことから選ばれた模様です)
毎年、その年がどんな一年だったかを漢字一文字で表している「今年の漢字」ですが、文字が発表されるのは、実際に文字が書かれるまで分かりません。
今年の漢字は、京都にある清水寺にて書かれていますが、一体なぜ清水寺での発表なのでしょうか?
そして、今年の漢字を達筆で書いている人は誰なのかも気になったので、色々と調べてみました。
今年の漢字が清水寺で発表なのはなぜ?
今年の漢字が京都の清水寺で発表される理由は今年の漢字が「日本漢字能力検定協会」の管轄だからです。
“漢検”でおなじみ日本漢字能力検定協会ですが、「今年の漢字」を主催しているのは日本漢字能力検定協会で、さらに日本漢字能力検定協会の本部は京都府にあります。
日本漢字能力検定協会の公式サイトには「その京都を代表する寺院の一つで、国内外の方がご存知である場所だから」とも理由が述べられていました。
まとめると、今年の漢字が毎年清水寺で発表されている理由は
- 「今年の漢字」を主催している漢検の団体の本部が京都にあるから
- 京都を代表する寺院の一つであり、世界中で有名なお寺であるから
ということのようですね。
ちなみに今年の漢字が発表され出したのは1995年からで、2022年の発表で27周年となります。
今年の漢字を書いている人は誰?
今年の漢字を書いている人は「森 清範」(もり せいはん)という人物です。
今年の漢字といえば、大きな真っ白い紙に、その場で大きな筆を用いて文字が書かれる様子を見守る儀式(?)がみどころですが、なんと1995年の第1回から2022年の第27回に渡るまで、ずっと森清範さんが担当して書き続けています。
森清範さんは1940年(昭和15年)生まれなので今年で82歳になります。
生まれたのは京都の清水で、清水寺の住職です。
森清範さんの書く字は森清範貫主直筆書とされており、森清範さんの書いた字を管理している京都八福庵というところで「公許取扱処」として管理されています。
今年の漢字を書くにあたっては練習は一切なく、毎回ぶっつけ本番で書いているそうです。
そして、その漢字については森清範さんが決めているわけではないようです!
今年の漢字は誰が決めている?
今年の漢字は「公募」によって集められ「日本漢字能力検定協会」が決めています。
今年の漢字はまず、日本全国から募集されて集まります。
そして集められた漢字の中から、日本漢字能力検定協会が一つを選び、茶封筒に入れられるそうです。
そして発表当日に茶封筒を持った理事長が森清範さんのところに行き、森清範さんが舞台で開封して、大きな白い紙に筆で書き上げます。
ちなみに茶封筒は二重封筒で外から内容が見えることはなく、封筒の外側には「進展」という文字だけ書かれているそうです。
森清範さんも書く直前まで内容を知らされることはないとのことなので、書く瞬間に気持ちを込める必要があるということになりますね…。
2022年の漢字は「戦」ですが、2001年にも同じ字が使用されており、このように一度使用された漢字であっても、何度か被ることも全然あります。
そして2位以下は「リセマム」によるとこのような結果となった模様です。
【2022年「今年の漢字」トップ10】
- 1位「戦」1万804票
- 2位「安」1万616票
- 3位「楽」7,999票
- 4位「高」3,779票
- 5位「争」3,661票
- 6位「命」3,512票
- 7位「悲」3,465票
- 8位「新」3,070票
- 9位「変」3,026票
- 10位「和」2,751票
選ばれた「戦」は12月21日まで清水寺本堂に展示されますが、12月22日からは漢字ミュージアムで展示されます。
また来年がどんな漢字になるのか、今から楽しみですね。