公開延期のワケは○○?アニメ映画の裏話【この世界の片隅に】

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2016年に公開され、2018年10月現在も上映され続けるという、ロングヒットを巻き起こしているアニメ映画、『この世界の片隅に』。待望の続編となる『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の公開が同年12月を予定していましたが、なんと2019年に“延期”されることになってしまいました…!

コチラは公開予定であった映画のポスターです。

一体どうして?何があったの?ファンの多くが落胆したことでしょう。かく言うあなたも、いたたまれなくなって、こうして今このブログ記事にたどり着いたのでは?

興収は20億円を超えるほどの超ヒット作なんだから、つくるお金が無いなんて考えられませんよね。どうやら今回の公開延期に至った理由は、お金ではなく“人”にあるみたいなんです!

◆公開延期の原因はズバリ、『予想外』だった!

制作スタッフによると、12月に向けて制作していく中で、『間に合わない』という状況に陥った様子。実は声あて(アフレコ)もまだ終わっていないんだとか。え?それってかなりマズいんじゃないの?本当に完成するの?って感じですよね。アニメ映画の場合、原作がある作品でも完成するまでに最短でも1年はかかると言われています。しかしもっと時間をかけずに公開まで持っていくことも可能です。それは、“制作スタッフの数を増やすこと”です。

そもそも今回、公開が延期になったのは“12月までに間に合わない”ということでした。ではどうしたら延期にならずに済んだのか。答えはシンプルで、映画を作り上げる側(スタッフ)の数を増やせば良かったんですよね。でも、シンプルだけれども解決するには困難な課題でもあるんです。実は今、多くのアニメ映画が栄えている日本では、人手不足が深刻な課題として浮き彫りになっているんです。

◆アニメ映画の製作現場と現実

課題①モノをつくるヒトが“少ない”

少子高齢化社会と言われている日本。その現実は映画界だけでなく、日本の社会問題としてもニュースなどでよく取り上げられているので、知っている方も多いはず。昨年ではあの宮崎駿シリーズでおなじみの、スタジオジブリでもスタッフを募集するというニュースもありました。働く人が少ない中で、いかにクオリティの高い作品をつくれるか。今後はココに焦点が当たりそうです。

課題②ブラックと言われる業界

アニメ業界が劣悪な労働環境であることが、実は問題になってきています。試しに『アニメ ブラック』でググると結構出てきますよ。例えばボールが床に落下→着地→跳ねる、というひとつの流れるような動作でも、1秒で24~30枚のイラストが必要になってきます。それが映画ともなれば、それだけ多くのイラストを描かなければいけませんし、色をつけたり、ドラマと違ってしゃべる人がいないので、音声も録音したり…とても手間がかかるのが分かりますね。加えて①で述べた、作り手がいないという現状も重なっています。最近では“作画崩壊”と呼ばれる、クオリティの低い作画部分がツイッターで干されているのもたびたび見かけますが、それだけ丁寧に作れるだけの時間が無いんじゃないかなあと個人的に思います。

課題③行き渡らない“こだわり”

監督なんだから、作品に愛情を持ってお仕事してくれないとそれこそオワリなのですが、監督も人間。気の短い方もいらっしゃれば、なんでこんな所にこだわるのだろう?というくらい細かいところにこだわりを持っている監督さんなど、様々です。でも現状は疲弊しきっている現場があるのであって…。ここ数年、映画含めアニメ業界が栄えたこともあって、多重下請けでOJT(on the job training、上の者が下の者に仕事を教える)なんてできたもんじゃないという現場も少なからずあると思います。そんな中で監督の“こだわり”は一体どこまで行き渡るでしょうか?こだわりは捨てては欲しくないですが、作品を心待ちにしている側としては、こだわりを含めた余裕のある制作期間を設けて作って欲しいものですよね。

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◆最後に

色んな課題を抱えているアニメ制作現場ではありますが、アニメといえば日本、という日本のもつ良い文化が、良い形で私たちや外国に発信されるよう、これからも映画館に足を運んだりテレビを見たりして応援したいですね!『世界の(さらにいくつもの)片隅に』は2019年中に公開予定となっているみたいなので、完成したらぜひ見に行きたいですね!

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

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